彫刻を聖書として再解釈した、奇才ブレイクが生涯をかけた宣言
イギリスのロマン主義の奇才であり、生涯にわたって社会の物質主義や冷徹な理性に立ち向かった詩人・画家のウィリアム・ブレイク。
本作『ラオコーン』は、ブレイクが晩年に彫り上げた極めて貴重な銅版画です。
バチカン美術館に眠る古代の有名な彫刻『ラオコーン像』をモデルにしながら、ブレイクはこれをギリシャの神話ではなく、旧約聖書のエホバと、その息子であるアダムとサタンの姿であると再解釈しました。
神聖な彫刻の周囲をびっしりと埋め尽くすように書かれた無数の手書きの格言は、ブレイク独自の芸術観や信仰心が込められた、彼の魂の宣言書(マニフェスト)なのです。
書斎に知的な刺激をもたらす、肉体のうねりと流麗なカリグラフィー
古代彫刻の劇的な肉体のうねりと、ブレイクの力強く流麗なカリグラフィー文字が融合した構成は、他に類を見ない独自のグラフィカルな魅力を放っています。
モノクロームの緻密な描写は、どこか歴史的な古文書を眺めているかのような知的好奇心を刺激します。
木目調の重厚な書棚の近くや、書斎、プライベートな仕事部屋に飾ることで、お部屋に静かな知性と創造的なインスピレーションを与える素晴らしいアクセントになります。
見るたびに言葉の意味を考えさせられる、味わい深い一枚です。
