時を経て熟成された奇跡の青窓辺の風のような心地よさをお部屋に
ゴッホが、精神的な病によりアルルの地で自傷に及んだ後、精神療養院を退院する直前に描いた、彼の最晩年の静物画です。
もともとは「ピンクの背景に映える鮮やかな紫のアイリス」として描かれましたが、使用した赤色の絵の具が長い年月の間に退色した結果、現在は「白地に浮かぶ美しい青のアイリス」へと奇跡の変化を遂げました。
ゴッホが残した名言「絵の具は花のように色褪せる」を体現する、まさに時間の芸術です。うねるようなアイリスの茎や剣のような葉のラインは、病からの回復を願う画家の静かな執念や、自然が持つ無限の自己治癒力を連想させます。
初夏の風をお部屋に呼び込む、琳派や浮世絵を思わせるダイナミックな構成美
画面下部を貫く鮮烈なグリーンのテーブルと、中央に堂々と佇む白い陶器の水差し(ピッチャー)が、溢れんばかりに活けられた深いブルーのアイリスと実に見事な色彩対比を奏でています。
画面にダイナミックに伸びる剣のような葉と、うねるようなアイリスの茎のラインは、日本の琳派や浮世絵のような装飾的で美しい構成美を持っています。
奇跡のように色褪せた淡い青と白のトーン、そして瑞々しいグリーンの対比は、お部屋に静かな清涼感をもたらします。
明るいリビング、ナチュラルモダンな空間、あるいは窓辺に近い壁面に飾ることで、まるで日常に心地よい初夏の風を呼び込んでくれるかのようです。
